当時、橋本氏は若手職員に向かってこう述べた。

「始業前の朝礼を希望しましたが、府の幹部から超過勤務になると言われました。ならば勤務時間中のたばこや私語も一切認めない。給料カット」

 すると、大石氏が立ち上がって、

「どんだけサービス残業をやっていると思っているのですか。あなたは若い職員に、『上司に不満があれば自分にメールを送って』などときれいなことを言っているが、逆に職場をバラバラにしている」

 この発言がテレビに流され話題になり、“大阪のジャンヌ・ダルク”と呼ばれたのだ。

 橋下氏が2010年に提唱した、大阪市を廃止し東京23区のように特別区に再編する大阪都構想にも真っ向から反対した。つまり反橋下の急先鋒として名を挙げた人である。2008年3月、革命的共産主義者同盟全国委員会(中核派)が主催するデモで演説を行うなど、権力に立ち向かう“闘士“として知られていた。

「もっとも、彼女は今年の2月、橋本氏から名誉棄損で訴えられています。日刊ゲンダイに掲載された彼女のインタビュー記事が問題視されたのです」

 大石議員は「日刊ゲンダイDIGITAL」(2021年12月17日配信)で、こう語った。

《橋本元知事は気に入らないマスコミをしばき、気に入らない記者は袋叩きにする。飴と鞭でマスコミをDVして服従させていた》

「普段は、ごく普通の女性です。確かに今回の発言はやり過ぎだとは思いますが、ああいう物言いは彼女のキャラなんですよ。彼女のような議員が一人ぐらいいてもいいではないですか。いれば国会もピリッと刺激になるでしょう」

 やはり、若い頃の辻本元議員と似ている。そういえば、彼女も普段はごく普通の女性である。

デイリー新潮編集部

https://www.dailyshincho.jp/article/2022/06150601/