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党首討論会で政策目標を掲げる共産党の志位委員長 =東京都千代田区の日本記者クラブ

 22日の参院選公示を前に与野党9党の党首は21日、日本記者クラブ主催の討論会に臨んだ。日本記者クラブ代表者による質問に答えた。

 共産党の志位和夫委員長は「自衛隊違憲論の旗を降ろさずに、自衛隊を有効に活用できるのか」と問われ、「私たちが政権に参画する期間は、政権の憲法解釈としては当然、自衛隊は合憲という立場になる」と述べた。

 記者クラブ側との冒頭の質疑応答は以下の通り。

質問 自衛隊違憲論の旗を降ろさないが、自衛隊は有効に活用しなければならないというが、自衛隊員は違憲論をかかげる党に命をかけるだろうか。違憲論と(自衛隊の)活用とは明らかに二者択一だ。党首の意見に共産党内で反対はないのか。

志位氏 この方針は党の大会で決めた方針だ。日本共産党は自衛隊と憲法9条は矛盾していると考えている。ただこの矛盾は一挙には解決できない。憲法9条の完全実施に向けて国民の合意で自衛隊の現状を一歩一歩変えるプロセスが重要だと考えている。

 私たちが参画した政権が仮にできたとしても、国民の合意なしに自衛隊をすぐになくすことはしないし、それはできない。そうすると、民主的政権と自衛隊が一定期間共存することになる。共存する期間は政権の憲法解釈としては当然、自衛隊は合憲という立場になる。

質問 ご都合主義ではないか。

志位氏 政権としては当然共存しているわけだから合憲という判断をする。合憲という判断をする政権が自衛隊を活用しても何の矛盾もない。まさに今問われているのは、自衛隊を海外での戦争に動員していいのか、という問題であって、私は自衛隊員の命をしっかり守っていく。国民の命も守るし、9条も守る。

  ◆◇◆

 討論会に参加したのは、自民党の岸田文雄総裁、立憲民主党の泉健太代表、公明党の山口那津男代表、日本維新の会の松井一郎代表、日本共産党の志位和夫委員長、国民民主党の玉木雄一郎代表、れいわ新選組の山本太郎代表、社民党の福島瑞穂党首、NHK党の立花孝志党首。

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