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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は韓国が「グローバル中枢国家(global pivotal state)」になることを希望している。韓国はすでにグローバル中枢国だと考える多くの国が、韓国の積極的な国際舞台での活動を歓迎している。尹大統領は29、30日にスペイン・マドリードで開催される北大西洋条約機関(NATO)に出席する。

韓国大統領としては初めてNATO首脳会議への出席だ。米国など30カ国のNATO加盟国は韓国との協力が必要だということに全面的に同意する。ロシア・中国・北朝鮮の脅威を抑止するには、似た考えを持つパートナーが必要だ。米国・欧州、インド太平洋の韓国の友邦が韓国と協力することを望む理由は、韓国の価値と力量を認めているからだ。

◆NATO加盟国は韓国との協力が必要

価値の側面で韓国は自由民主主義、市場経済、法の支配、人権を尊重する。世界的に韓国のような国は多くない。アジアの場合、日本・台湾がこうした特性を共有する。欧州の観点で韓国は自然なパートナーだ。価値が外交政策の決定の唯一の要素ではないが、政策決定権者と外交官は似た世界観を持った人たちと容易に協力できるため、価値共有は重要であり、強いつながりを後押しする。

韓国は力もある。欧州・米国の立場で韓国ほど経済的・軍事的・外交的な力量を備えたパートナーを探すのは難しい。韓国は世界10位の経済大国であり先進国だ。韓国国際協力団(KOICA)など韓国の海外団体は不遇な国を支援できる。サムスン・現代など韓国企業の投資は全世界が望む。韓国の観光客はどこでも歓迎される。

援助は韓国がもっとできる分野だ。国内総生産(GDP)に対する海外援助比率で韓国は経済協力開発機構(OECD)38加盟国のうち下位圏にある。東南アジアから中南米にいたる開発途上国は、韓国が数十年間の経済発展で蓄積した専門知識を望んでいる。韓国がより多くの援助をすれば、韓国の国家ブランドはさらに強まる。

軍事力に関連して韓国軍は世界10大強軍に属し、OECD加盟国のうち国連平和維持任務に最も多く寄与した国の一つだ。韓国の防衛産業はインドネシア・ベトナム・オーストラリア・ポーランドなどに技術・装備・ノウハウを輸出する。韓国が南シナ海などで航行の自由作戦によりいっそう積極的に参加し、環太平洋合同演習(RIMPAC)のような海上訓練で主導的な役割を担うのは自然な流れだ。韓国軍が十分な力量を持っていることを疑う国はない。韓国も自らを疑うべきでない。