https://cdn.images-dot.com/S2000/upload/2022070400059_1.jpg?update=20220705101623&width=850&fit=bounds
年齢が上がるにつれて「友達づくり」は難しくなる…。写真はイメージ(PIXTA)

小学生の頃は「友達100人できるかな」なんて歌っていたのが、40歳を過ぎたら「あれ? 俺って友達一人もいなくない?」と愕然とする中年男性は少なくない。特に独身の場合は、家庭を持った友人とは疎遠になり、いつの間にか、話し相手がいるのは会社だけ、なんてことにもなりかねない。さらには「今さら友達づくり? 恥ずかしい」と男のプライドが邪魔をして、どんどん“ぼっち”になってくという悪循環に……。でも本音を言えば、「友達」が欲しくてたまらない! という人だっているだろう。じゃあ、どうすればいいのか。40代からの“友達のつくり方”を聞いてみた。

*  *  *
「別府の良い温泉を教えろ」「彼氏に浮気された」などのメッセージが寄せられ、よろず相談室と化しているらしいライターのヨッピーさんのLINE。6月のある日には、こんなメッセージが届いた。

「会社以外の知り合いが全くいなくて、危機感を覚えているのですが、いい年した独身のおっさんはどうやって友達を作れば良いのでしょうか」

 すかさず、こんな返事をするヨッピーさん。

「えーなんだろ。友達の飲み会に混ぜてもらってそこから友達の輪を増やしていくとか……?」

 ところが続く”おっさん“の返信に、全ネットが泣いた。

「その友達がいないんですが」

 ヨッピーさんはこのやりとりを「胸が痛い」というツイートとともに投稿。たくさんのリツイートと「いいね」を集めた。

 ネットでこの三段オチのお手本のようなやりとりを見て、笑ってばかりもいられなかったのが40代の独身会社員氏だ。

「そういえば自分も、昔のように友達をつくれない。それに気がついたのは、数年前。40歳を迎えたころのことですかね。四半世紀前に卒業した大学時代からの男女の友人はいるものの、数えるほど。結婚はまだしも、子どもが生まれるとみんなパタンと会わなくなって、つながっているのはLINEだけですよ。だから平日はともかく、土日は飲みにいく相手がいない。さみしいものです」

 人と話すのは好きで、会社になら話す相手は何人もいる。でもいつか仕事をリタイアする年齢になって、もしも独身を通していたら……。この会社員の場合、そう考えて一番どんよりするのは、やはり食事のことだ。自炊も好きだが、店に食べに行くのも好き。そんなとき、一緒に行きたい相手といえば、やはり友達。食べたり飲んだりは、「恋人より友達のほうが楽しかったりすることも多い」からだ。

 会社の50代の先輩に『一人で飲みに行けば、友達なんていくらでもできるだろう』と言われたこともあるが、飲み屋で出会った人とその場は盛り上がったとしても、友達として長続きするかは別。

「だいたいおっさんが、友達ほしさに誰かに話しかけたりするのだって面倒。まして『連絡先教えて』なんて、異性に聞くより恥ずかしくないですか? 要は面倒くささと恥ずかしさが、友達ほしい願望を上回っているということ。そのくせ、さみしいのです(笑)」

 さまざまなコレクションの趣味もあるが、30年以上続けているともう立派なベテラン。今さら人とつるんで、気を遣いながら掘り出しものを探しにいくのも、考えただけでめんどくさい。最近「友達紹介するよ」という友達からの声がけがまったくなくなったのは、「そんな自分にも問題があるのでは?」と考えて、ジイジイ……じゃなかった、イジイジする日々だ。

 ちなみに若いころは恋人選びじゃあるまいし、友達ひとり作るのにこんな逡巡は1ミリもなかったという。いつの間にか自分を「おっさん」と呼べる立派な年齢になったことも、自分の友達づくりを邪魔している気がして、会社員の心のどんよりを、さらにディープにしている。

 ではそんな迷えるおっさんたちは、どうしたらいいのか。まずはヨッピーさんにLINEのメッセージを送ってきた「会社以外に友達が全くいないおっさん」へ寄せられた、ネットのみなさんのアドバイスから。

「会社以外に通うところを見つけるのがいい」「ボルタリングジムは、一人で来ている人が多いのでおすすめです」「(新たな友達を求めて)会社を転職するのはどうでしょう」「小さい店で一人のみの常連になる」。