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プーチン露大統領

 政府は安倍晋三元首相の国葬(9月27日)に当たり、ロシアのプーチン大統領が参列を希望しても入国に必要な査証(ビザ)の発給には応じない方針だ。政府関係者が22日明らかにした。日本はロシアのウクライナ侵攻を受け、侵攻に関わったロシア人へのビザ発給を停止しており、プーチン氏も例外扱いはしないという。

 プーチン氏は現状、国葬に参列する意向は示していないが、日本政府関係者は「プーチン氏に侵攻の責任はないとは言えない」と述べ、今後参列の希望が示されたとしてもビザの発給に応じない方針を示した。

 安倍氏は首相在任中、プーチン氏と緊密な関係を築き、地元・山口県長門市での会談を含め計27回の首脳会談を実施した。プーチン氏は安倍氏の死去を受け、安倍氏の妻昭恵氏らに「犯罪者の手により、日露の善隣関係の発展に貢献した傑出した政治家の命が奪われた」との電報を送っていた。

 2月のウクライナ侵攻開始後、日本政府はロシアに関係する個人と団体の資産凍結や、侵攻に関して責任があるロシア人への査証発給停止などを実施している。【今野悠貴】

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