中国駐在の各国大使が死亡する事件が相次いでいる。死因はいずれも異なるが、昨年初めからすでに4人が死亡したことから「異例」との声も上がっている。

 ミャンマーのメディアなどによると、中国駐在のミョー・タント・ペ大使は今月7日、地方出張中に死亡した。ミャンマーの中国語メディアは匿名の消息筋の話として「ミョー・タント・ペ大使は雲南省昆明で急性心不全により死亡した」と伝えた。大使は雲南省政府との協力事業に参加するため6日まで公開行事に出席していた。

 中国外交部(省に相当)の汪文斌・報道官は8日の定例ブリーフィングでミョー・タント・ペ大使死去について質問を受け「大使の突然の死を哀悼し、家族に慰労の言葉を伝えた」「大使は中国とミャンマーとの関係発展に献身した」とコメントした。

 ミャンマー外務省で領事や法律局長などを歴任したミョー・タント・ペ大使はかつて日本などでも勤務し、2019年11月に中国大使として赴任した。昨年2月のミャンマー軍によるクーデター後も交代しなかった。中国はミャンマーの軍事政権にとって最も大きな後ろ盾だ。

 ミョー・タント・ペ大使は昨年以降、中国で死亡した4人目の大使だ。昨年2月にはウクライナ大使が北京冬季オリンピック関連行事に出席した直後に死亡した。昨年9月にはドイツ大使が赴任から2週間で死亡し、今年4月にはフィリピン大使が個人の事情で安徽省黄山を訪問中、コロナによるホテルでの隔離中に死亡した。

 相次ぐ外国大使の死去について北京の外交関係者の間では「個人的な病歴もあるだろうが、中国での勤務に伴うストレスもかなり強かったはずだ」との声が相次いでいる。中国は世界で最も厳しいコロナ感染対策を取る国とされている。2020年にコロナの感染拡大が始まって以降は外交官らが出席する行事やイベントは大幅に減り、出国や地方出張の際にも隔離や検査などが求められているという。

北京=パク・スチャン特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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