猛暑が続くなか、エアコンが盗まれる被害が相次いでいます。室外機6台を盗まれた男性が取材に応じました。

 命にも関わりかねない事態です。真夏のエアコン泥棒。

 シェアハウスの入居者:「暑いよ!もう」

 シェアハウス運営団体・飯島博代表理事:「なんでこんな時期にこんなひどいことをするのか」

 犯人の目的は、一体…。

 狙われたのは、エアコンの室外機です。1台だけではありませんでした。

 シェアハウス入居者・郡司秀雄さん(74):「(Q.室外機がここに本当はあった)ここにあったの」

 さらには、建物の周囲の室外機が軒並み消えていました。

 合わせて6台…。被害があったのは、茨城県牛久市にあるシェアハウスです。

 シェアハウス運営団体・飯島博代表理事:「まあ、あぜんとしてますね。これから猛暑が続く。これは本当に死活問題ですね」

 入居者が異変に気付いたのは先週土曜日の午後。

 帰宅すると、なぜかブレーカーが落ちていました。しかし、まさか室外機が盗まれたとは。

 シェアハウス入居者・郡司秀雄さん:「(Q.どうして室外機がなくなったことに気づいた?)藤井さん(別の入居者)が気が付いた」

 室外機に気付いたのはもう一人の住人、藤井さんです。

 シェアハウス入居者・藤井美智子さん(70):「電気に詳しい人に言ったら、電気使ってないのにブレーカーが落ちたってことは、室外機の配線を切った時にショートして落ちたんだと思うから、すぐ行って室外機があるか見てみろと言われた」

 見ると、確かに室外機がなくなっていました。

 シェアハウス入居者・藤井美智子さん:「郡司さん気が付いてないから、『室外機がないよ!』と言ったら、『はあ?』って感じで、分かんないから、私が外に連れて行って、『ほら、ないやろ?』と言ったら『ハッ!』って」

 なくなっても気付かれない控えめな存在感。しかし、室外機を失った室内機は…。

 シェアハウス入居者・郡司秀雄さん:「動くことは動くんだね。冷やしたりはできない」

 この時期、外は容赦のない暑さです。冷房がなければ、命の危機に直面しかねません。

 シェアハウス入居者・藤井美智子さん:「これ(冷房)なかったらいられない、部屋には。昼間はね、こんな暑い時はね。だから、本当ひどいことするなって」

 しかも、藤井さんは…。

 シェアハウス入居者・藤井美智子さん:「今年ね、お掃除1万6000円でしてもらったばかり。腹立ってね」

 気になるのは犯人の目的です。

 シェアハウス運営団体・飯島博代表理事:「室外機だけを盗んでいってどうするのかなという疑問がある」

 室外機だけを盗んでいって、使い道はあるのでしょうか。

 入江電機商会・入江偉人社長:「これだけ持って行っても、これと同じ組み合わせのものがないと何にもならない。使い道はない」

 それでは…。

 入江電機商会・入江偉人社長:「ただ、室外機の中に、モーター、銅、入っているものを分解することで高く売れる」

 犯人にとって室外機は、無防備に屋外に置かれた「換金可能な金属の塊」なのかもしれません。しかし、エアコンは今や命を守るもの。

 シェアハウス運営団体・飯島博代表理事:「(Q:窃盗だが、もし熱中症で倒れたら容疑が変わる?)人が暮らしていくために、エアコンは必需品。しかも高齢者がいる。本当に血も涙もない」

 このシェアハウスでは、すでに被害届を提出。警察も捜査に乗り出しています。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000264764.html