最近多くのモデルに装着されているリアフォグランプ。濃霧時など、後続車に自車の存在を知らせるためのモノであるが、天気のいい日などでもフツーに使用している人も少なくない。確かに見た目もカッコイイため、付けたくなるのはわからんでもない。

 でも後続車からすると超眩しく、結構迷惑なのだ。なんで、リアフォグを付けたがる人は多いのか!? 改めてホントに正しい使い方とは!?

文/青山尚暉、写真/トヨタ、日産、スバル、マツダ、AdobeStock(トップ画像=AdobeStock_333841641)

■ガスってもないのに点灯するのはダメ! 捕まる可能性も

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スバルはもともとリアフォグをオプション設定していたが、装着率の高さから多くの車種が標準装備化

 この夏、筆者は夏休み旅行や試乗を兼ねて、あちこちへとドライブしたのだが、夜間の走行中、気になったのが、前を走るクルマのリヤフォグライト(後部霧灯)。

 別に豪雨や濃霧でもなく、視界が悪いわけでもないのに点灯しっぱなしで、これが眩しい。テールライトやブレーキランプに比べ明るく、目に痛い。つまり大迷惑なのである。

 そもそもリヤフォグライトは濃霧や豪雨、ホワイトアウトといった視界がものすごく悪い状況で、後続車に自車の位置、存在を知らせ、追突を防止するための灯火である。

 1980年代から、走行環境に山間部が多い欧州で採用され始め、以来、日本車(特にSUVや輸出がメインのモデル)にも採用が始まった。色は赤で、明るさはもちろんテールランプより明るく、固定光度300カンデラ以下と規定されている。

 点灯の条件は、ヘッドライト、あるいはフロントフォグライトが点灯しているときのみ点灯(独立しての点灯はできない構造)し、スイッチによって個別にON/OFFできることが条件となる。

 濃霧や豪雨、ホワイトアウトでもないのに点灯して走っている場合、後続車を幻惑させるということで、道路交通法に引っかかる可能性もあるから要注意なのである。

■国産車はSUVの採用例が圧倒!! 取付位置もさまざま
 日本で販売されている国産車でリヤフォグライトが付いている(あるいはオプションで用意されている)クルマは、主にSUV、スポーティカーとなる。濃霧の発生しやすい峠道、山奥の走行、使用を想定しているからである。

 また、輸出がメインのクルマにも、装備されていることが多い。トヨタ車ならば、ハイラックス、ライズ、スープラ、86など。日産車ではNISMO、GT-R、フェアレディZなど。マツダ車はほぼ全車。スバルはフォレスター、アウトバック、レヴォーグ、BRZなど。

 ちなみにリヤフォグライトの位置は車種によって異なり、トヨタ C-HRはリヤバンパー下中央、スバル アウトバックはリヤバンパー左右のコーナー部と様々だ。