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衆院議運委で発言のために挙手をする岸田文雄首相=8日午後、国会・衆院第1委員室(矢島康弘撮影)

安倍晋三元首相の国葬(国葬儀)をめぐり、主要野党は8日の国会審議で、岸田文雄首相に国葬の法的根拠や実施費用などをただした。立憲民主党の泉健太代表は重ねて国葬への反対を表明したが、依然出欠の判断は保留し、党の対応を示せないでいる。

この日の審議では、日本維新の会や共産党、国民民主党が衆参両院の議院運営委員会理事らを質疑に立たせたが、立民だけは代表自らが首相に対峙した。

衆院議運委では、野党に割り振られた1時間の質疑時間のうち、泉氏が最も長い25分間を使用。7月の参院選後、最大の与野党対決の場を演出した。

審議のテーマは国葬だったが、泉氏は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題にも踏み込み、山口俊一議運委員長から「議題から逸脱する質問には気をつけてください」と注意される場面もあった。

泉氏は質疑の最後に「首相から納得できる答えは得られなかった」として、改めて国葬への反対を表明。政府が判断を見直し、首相経験者に対して行ってきた「内閣葬」に改めるよう要求した。

泉氏は、国葬の実施を「法的に瑕疵がある」とまで言及した。しかし出欠については、審議後も記者団に「今後の状況、(政府の)姿勢による」と語り、あやふやな姿勢に終始した。

党幹部は「いまさら政府が方針を大きく変えることはないだろう」と指摘。立民内ではすでに「これだけ反対して出席できるのか」(中堅)などと欠席すべきだとの声が強まっており、出席にかじを切るのは困難になりつつある。(大橋拓史)

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