ちまたで話題のチャットAIは、引っかけが仕込まれた“意地悪クイズ”に正解できるのか? AIの柔軟さを試すような実験が、Twitterで話題を呼んでいます。

 AIに挑んだのは、作家のダ・ヴィンチ・恐山(@d_v_osorezan)さん(投稿元は別アカウントのダ・ダ・恐山)。「木の上に鳥が8羽います。猟師が銃で1羽の鳥を仕留めました。さて、残りの鳥は何羽でしょうか?」と、意地悪クイズとしては定番の問題をチャットAIに問いました。

 AIは素直に「8引く1」と計算して「残りの鳥は7羽です」と答えますが、そこは意地悪クイズということで不正解。恐山さんが「違います。銃声に驚いて鳥は飛んでいくので、残りは0が正解です」と説明すると、まんまと引っかかったAIは納得した様子で、「ご指摘ありがとうございました」と返しました。

 次の問題は、「かけっこをしています。あなたは3位の人を抜かしました。今あなたは何位?」。AIは「3位の人の上に立った」と考えて「2位」と答えますが、これも間違い。実際は「3位の座を奪っている」わけですから、3位の人を抜いたら3位になるわけです。

 AIの回答について、恐山さんが「違います。その理屈だと、1位の人を抜かすと0位になっちゃいますよ」と指摘すると、AIは申し訳なさそうに「1位の人を抜かすと0位にはなりません」と返答。しかし、今度はどうも納得がいっていないようで、「3位の人を抜かした場合も、3位にはなりません。その場合は4位になることになります」と、むちゃくちゃを言い出すのでした。

 平静を装おうとしつつ、静かに怒っているようなAIの態度が、「(恐山さんが)AIの反乱で真っ先に狙われそう」「地味に敗北を認めていなくて草」などと笑いを呼んだこの実験。「言語スキルと数学的能力が別物であるとAIによって実証された」「こんなのばっかり学習させてたらどんな質問もとんちで返す一休さんAIできそう」といった意見もみられます。

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