https://www.dailyshincho.com/wp-content/uploads/2022/12/2212151506_7-714x476.jpg
松濤にある教団本部

 ひとたび信者となれば多額の献金を求められ、生活困窮者に墜ちていく。そんな統一教会の被害者たちを救済する新法の審議が、今国会で山場を迎えた。片や批判の矛先を向けられた教会は不気味な沈黙を守るが、その“守護神”は豪邸で暮らす日々を送っていて……。

 ***

 新法が被害者の一助となっても、“マザームーン”の指示があれば血眼になって献金を集める教会の体質は、易々とは変わるまい。

 実際、教会が今年9月22日に教団本部で開いた会見が、世間から“上から目線”だと揶揄されたのは記憶に新しい。教団側の代表として現れたのは改革推進本部の勅使河原秀行・本部長(59)。新体操日本女子代表を務めた山崎浩子が合同結婚式に参加した際、お相手として時の人となった「テッシー」である。

 社会部デスクによれば、

「安倍元総理の銃撃事件を受け、勅使河原本部長はおわびをしましたが、横の顧問弁護士が高圧的だとSNSでも批判が相次ぎました」

「相手を恫喝し攻めるタイプ」
 同席していたのは福本修也(のぶや)弁護士(59)。東大法学部を卒業後、検事を経て2000年から弁護士に転身した「ヤメ検」だが、会見では威圧的な態度で発言する時もあり、お茶の間に教団の実態を伝える“オウンゴール”を決めてしまった。

 ジャーナリストの鈴木エイト氏が言う。

「会見で垣間見えた通り、法廷でも相手を恫喝し攻めるタイプで、教団の重要な訴訟にかかわってきました。東大時代に入信した現役信者だと認識していますが、教団関係者は意外と質素なところに住んでいるのに、彼は都心の一等地に家がある。かなりの報酬を受け取っているとの話もあります」

 実際、福本氏が住むのは東京・渋谷区松濤で、周辺は大企業の社長や芸能人も住む都内有数の高級住宅街である。

「4億円でも買い手がつく」
 地元の不動産業者いわく、

「ご指摘の建物は、不動産登記簿を見ると土地面積が140平方メートルほどある。あの界隈は急騰中で、1平方メートル300万円以上はしますから、業者が4億円で売りに出しても買い手がつきますよ」

 当の福本弁護士に聞くと、

「(統一教会の)信者か否かはプライバシーの問題であり答える気はない。当事務所の収入のうち家庭連合(統一教会)関連の収入はおおむね1割以下に過ぎず、(中略)ローンを組んで現在の自宅敷地を購入したのはリーマンショックの翌年で地価が著しく下落したまさに大底のときである。現在の地価とは比べられない」

 古来、神社仏閣の造営費用を寄進した人々は、奉加帳に名を刻み目録とした。だが、統一教会への“浄財”と信じて「奉加帳」を納めた人々がこの事実を知ったら――。きっと怨嗟の声で満ち溢れるに違いない。

「週刊新潮」2022年12月15日号 掲載

https://www.dailyshincho.jp/article/2022/12190556/