金融部長 河浪武史

「投機筋の攻撃を招かないためにも、緩和縮小はだまし討ちで決断するしかない」。日本国債を管理する財務省高官は常々こう語っていた。市場が緩和縮小を織り込んでしまえば、大量の国債売りで長期金利に急騰圧力がかかる。日銀はそんな大混乱を避けるため、サプライズで長期金利の上限目標を引き上げた。

異次元緩和の修正は、経済に不可欠な金利の規律を取り戻す一歩となる。企業は成長性を見極めて投資するようになり、政府も...(以下有料版で、残り843文字)


日本経済新聞 2022年12月20日 22:23 (2022年12月21日 5:04更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB203YO0Q2A221C2000000/