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町名変更に関する通知書を中根康浩市長(右)から受け取った「カクキュー」の早川久右衛門代表(中央)と「まるや八丁味噌」の浅井信太郎社長=愛知県岡崎市役所で2022年12月26日午後4時48分、川瀬慎一朗撮影

 「八丁味噌(みそ)」の発祥地として知られる愛知県岡崎市八帖町の町名表記が26日、「八丁町」に変更された。味噌の名前と町名を一致させ、伝統的な農産物や食品を保護する農林水産省の地理的表示(GI)制度の枠組みから外れた八丁町の老舗みそメーカー2社を支援するのが目的。中根康浩市長が同日、2社の代表に通知書を手渡した。

 2社は江戸時代から伝統製法で味噌を造り続ける「八丁味噌(屋号・カクキュー)」と「まるや八丁味噌」。GI制度により、今後、八丁味噌のブランドでこれまで通り商品を販売できなくなる可能性があり、岡崎市は両社を後押しするため、明治期に変更される前の地名「八丁」に戻した形だ。

 カクキューの早川久右衛門代表(72)は「(旧暦で)26日は徳川家康の生誕日でもあり、おめでたい」、まるやの浅井信太郎社長(73)も「岡崎の八丁味噌を後世に伝えていけるよう努力したい」と話した。中根市長は「生産地と商品名が100%一致し、消費者側にとってもよいこと」と語った。【川瀬慎一朗】

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