2/1(水) 16:01   THE DIGEST
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 1月29日に長野県小谷村の栂池高原スキー場のコース外で雪崩が発生。フリースタイルスキー男子ハーフパイプの元選手であるカイル・スメインさん(米国)も巻き込まれ、帰らぬ人となった。

【動画】元世界王者がバックカントリーを滑走する様子をチェック
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 2015年世界選手権を制したほか、2017-2018シーズンのワールドカップ(W杯)でも1勝を挙げた。その後プロとして活動していたスメインさんは、ジェナ・ドラミーシさんと昨年11月に結婚したばかりだった。

 今回、長野県観光機構からの依頼を受けたというスメインさんは、観光PRのためバックカントリーを滑走。その様子の撮影を行っていた。この時、同行していたカメラマンのグラント・ガンダーソンさんは、「最悪の悪夢のようなシナリオだった」と、事故の詳細を自身のインスタグラムで綴っている。

 スメインさんは、プロスキーヤーであるアダムUさんを含めた3人で撮影に臨んでいた。ガンダーソンさんは「10日間の疲れが溜まっていたので、ロッジまで滑ってきており、カイルとアダムは再び登って滑ることを選んだ」と二人だけが再び滑りに行ったことを明かしている。

 そして「彼らは別のグループであるクリストフ・シェーフェッガーらと一緒にコースからだいぶ離れたところに移動していた。実はそのエリアでは、日本人のパーティーがビーコンの練習をしていた」と雪崩に備えて持つアイテムを実践トレーニングしていたといい、こう続けた。

「そのエリアの皆は安全と思っていたのだが、もう一組のスキーヤーが隣の斜面に踏み入ってしまい、巨大な雪崩を誘発してしまった」

 この雪崩が大きな惨事を生んだ。「アダムは深さ1.5メートルの雪に25分も埋まったが、無傷だった。これは奇跡だった。隣に埋まったスキーヤーは内臓損傷で亡くなった。カイルは雪崩の衝撃で50メートル飛ばされ、雪に埋もれて亡くなった」

「最悪の悪夢」となってしまった雪崩。突然の訃報にスキー関係者をはじめ多くの人が故人を偲んでいる。