ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってから間もなく1年。ロシア軍が撤退した市街地には、多くの地雷が埋められていると言われています。こうした中、東北大学の教授が開発した最新式の地雷探知機が、近くウクライナに提供されることになりました。

東北大学(電波応用工学)佐藤源之教授:「金属探知機が丸いところについています。例えば腕時計を近づけると音がします。金属を検出することができる」

東北大学の佐藤源之教授が開発した地雷探知機「ALIS(エーリス)」。これまでカンボジアでの地雷除去に使われてきました。

従来の地雷探知機は、金属が埋まっていることはわかるものの、本当に地雷かどうかは掘ってみるまで判断できませんでした。

しかし、「ALIS」は、内蔵されたレーダーによって、スマホやタブレットで地雷を可視化できます。

東北大学(電波応用工学)佐藤源之教授:「ここに地雷が見えているが、赤い色が地雷なんです」

実際に掘ってみると、地雷のレプリカを発見できました。

ウクライナでは、ロシア軍が倒壊した建物やがれきに多くの地雷を埋めたと言われています。佐藤教授は、JICA(ジャイカ)を通して地雷探知機を提供することを決め、1月には、ウクライナ政府の職員に研修を行いました。

東北大学(電波応用工学)佐藤源之教授:「(軍事侵攻が)落ち着いて地雷除去が始まっても、恐らく10年20年かかると思う。できるだけ早くそういう状況に代わって住民の安全を確保できるような状態になってほしい」

まずは4台を提供し、現地の状況を見ながらさらに多くの地雷探知機を送る予定です。

佐藤教授は、4月以降、ポーランドに入り、ウクライナでの地雷探知機の使用状況について確認を行うということです。

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