リニア新幹線の工事を巡り、JR東海が山梨県内で始めた南アルプスの地質などを調べる調査について、静岡県の川勝知事は「静岡県への説明がなく、即やめるべき」と反発しました。

JR東海はリニアの工事に先立ち、山梨県側から静岡県側に向かって地質や地下水の状況を調べるボーリング調査を2月21日から始めています。

この調査について県は、「県境付近の“もろい地質”は県をまたいでつながっていて、調査を続ければ、静岡県内の地下水が山梨側に流れ出る可能性がある」として懸念を示しています。

一方 JR東海は「その懸念は想定しがたい」と反論しています。

こうしたなか川勝知事は2月28日の会見で、水資源への影響について県への説明がないまま調査を進めているのは「きわめて遺憾」として調査の中止を求めました。

静岡県・川勝 平太 知事 「何を急がれているのかという感じがします。説明するまで、こちらが納得するまで、双方向のコミュニケーションがきっちりできるまでは、工事に着手するべきではない。即やめるべきである」

県は3月中旬をめどにJR東海との会議を開く方向で調整していて、ボーリング調査を始めた理由について詳しく説明を求める方針です。

https://www.sut-tv.com/news/indiv/20606/