3/10(金) 6:48    現代ビジネス
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 2011年3月11日。あの日から早くも12年もの年月が経ちました。未曾有の大災害をもたらした巨大地震は、米国でのテロ事件になっらて、発生した日付をとり「3・11」と呼ばれています。その「3・11」以降、日本列島をめぐる状況は大きく変わってしまったと言います。

【画像】いま「富士山」が噴火したら…その「ヤバすぎる威力」と「凄まじい影響範囲」
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 3・11が与えた日本列島の地球科学的な状況をつぶさに見ていくと、このタイプの地震には、ある「周期性」が見られることがわかってきました。そして、その周期から計算していくと、近い将来に大地震が起こる確率がかなり高いことがわかってきました。

 今回は、3・11が与えた影響を、いま再び検証しながら、来るべき「次の」大震災への可能性を探っていきたいと思います。

 *本記事は、『富士山噴火と南海トラフ』から再編集してお送りいたします。

東日本大震災はなぜ起きたか
日本列島周辺の巨大地震の震源域。あわせて東日本大震災後に発生した地震の震源も示した。日時は2011年のもの。Mは地震のマグニチュードを示す

 2011年に日本に未曾有の大災害をもたらした巨大地震は、発生した日付をとって「3・11」と呼ばれている。東日本大震災が日本列島の地球科学的な状況にどのような影響を与えたのかを、見ていきたい。

 東日本大震災の発生は、地球科学の基本理論であるプレート・テクトニクスで説明できる。

 先にご紹介した〈「トルコ」と同じ「4枚のプレートがせめぎあう場所」に位置する「日本」…その上にそびえる「富士山」噴火の危険性は? 〉で述べたように、日本では太平洋沖から移動してくる海のプレートが、日本列島を載せている陸のプレートの下に絶えず沈み込んでいる。具体的には、太平洋を広く覆う太平洋プレートが、200キロ沖合にある日本海溝から、東北・関東地方を載せた北米プレートの下へもぐり込むことによって発生した「海溝型地震」である。

 海溝とは、海のプレートが何千万年にもわたり無理やり沈み込むことによってできた1000キロメートル以上も続く大きな溝状の谷である。ここで長い時間かけて蓄積された歪みに耐えきれなくなって、北米プレートが跳ね返ったのだ。

 この海溝に沿って、「地震の巣」ともいえる地震をくり返し起こす領域があり、これを震源域と呼んでいる(図「日本列島周辺の巨大地震の震源域」)。

 震源域では、プレートの跳ね返りによって岩盤が滑り、大地震のあとにも規模の小さな余震が数多く発生する。その面積は地震の規模に比例しているが、「3・11」では長さ500キロ、幅200キロという巨大な面積となり、岩盤が滑った距離は最大50メートルにも達していた。

 これはそれまでの想定をはるかに上回る規模であり、その理由は、複数の地震が短時間に連動したために、巨大な震源域を形成したからである。このような巨大な震源域がつくられた例は世界でも珍しく、2004年12月にインド洋で発生し30万人を超える犠牲者を出したスマトラ島沖地震はこのタイプだったが、いわゆる先進国がこの規模の巨大地震を経験したのは初めてのケースだった。

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