毎日放送(MBS)ラジオは17日、大阪市内の同局で春の番組改編発表を開催。経済評論家の上念司氏が2月21日放送の「上泉雄一のええなぁ!」に出演した際、朝鮮学校を「スパイ養成的なところ」と発言したのはヘイトスピーチだとして、在日本朝鮮人人権協会の関西地方の支部が抗議し、同局が「配慮に欠けた」として削除していた件について言及した。

 同局の有定直明コンテンツデザイン局長は、上念氏が過去の朝鮮学校OBの関与した事案を、現在と過去をはっきりと区別しないまま発言したとして、「現在通っている人に配慮が足りないということで、3月10日の放送でお詫びをホームページに掲載した」と経緯を説明。

 お詫びは同日の午前6時15分から日付が変わるまでの約18時間掲載されたが、「ある程度バランスを考えた上のことですが、対応が不誠実、不十分とのご指摘をいただき、16日に改めておわびを掲載した」と語った。

 有定氏は、削除した部分以外の上念氏の発言については「事実に即した話をしていると認識している」と話し、「ヘイトスピーチには当たらないと考えている」と指摘。上念氏の今後の番組出演等に影響がない考えを示した。

 上念氏は21年秋から同番組に出演。同局は起用について、「東京のニッポン放送や文化放送の同じような朝の時間帯の情報番組で、日々のニュースに対して的確なコメントをされ実績がある。今回、朝に引っ越しするにあたり、ニュースをコンパクトにというコンセプトに適したメンバーではないかと考えた。どういうテーマ、お題でも的確なコメントをいただけると思っている」と説明していた。

 上念氏は報道を受け、自身のツイッターで「それを偏向報道といいまーす!あざーっす」などと反論している。

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