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プーチン批判の政治家で毒殺未遂に遭ったエルヴィラ・ヴィハレヴァさん(インスタグラムelvira__vikharevaから)

 ロシアでプーチン大統領を批判してきた野党政治家エルヴィラ・ヴィハレヴァさんが毒殺未遂で入院している。32歳だった。ロシアの独立メディア「SOTA」が先日、報じた。

 モスクワを拠点とする野党の女性政治家であり、プーチン氏を批判してきたヴィハレヴァさんは昨年末に胃の痛み、脱毛、動悸、手足のしびれ、発作の症状が出て、倒れた。血液検査の結果、発がん性物質である二クロム酸カリウムが検出されたという。毒殺が疑われている。

 SOTAによると、ヴィハレヴァさんは12月初めに症状が表れた。当初は過労だと思ったそうだ。その後、症状は一度、落ち着いたが、2月の初めに再発した。激しい腹痛、心拍数の増加、手足のしびれ、けいれんや失神、脱毛が症状に加わり、入院したという。

 匿名の医師は「このような症状は重金属による長期中毒の可能性が高い。血液分析ですぐに検出されるので、毒を注入されたとすぐ分かります。バレやすいが、実行しやすい方法です」と語っている。

 ヴィハレヴァさんは長く市民団体で活動を行い、動画などで反プーチンを訴えてきた。22年、モスクワ地区の地方選挙で当選し、下院議員となった。昨年12月、プーチン氏を「ゴブリン」と呼び、「ゴブリンがクレムリンを率いている」と揶揄した。ゴブリンとは西洋で広く知られる醜い妖精。「ハリー・ポッター」シリーズに出てくるゴブリンのキャラクター「ドビー」とプーチン氏が似ているとかねて指摘されていたことに便乗したのかもしれない。そのことで毒殺未遂に遭ったのかもしれない。

 25日にはインスタグラムで「治療可能です。私は降伏しない。黙ってはいない」と記している。

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