3/31(金) 13:36    JIJI.com
https://news.yahoo.co.jp/articles/fc079334b33f9c6c2070eae0aec1d05433c7367c

 【ワシントン時事】トランプ前米大統領は、不倫相手のポルノ女優ストーミー・ダニエルズさんへの「口止め料」支払いを巡り、大統領経験者として初めて刑事責任を問われた。

 トランプ氏の元顧問弁護士マイケル・コーエン氏が2016年大統領選の直前、ダニエルズさんに支払った13万ドル(約1700万円)が焦点。罪状は現時点では不明だが、CNNテレビによると、トランプ氏は支払いに関連して30以上の罪に問われている。

 ダニエルズさんによると、06年7月に有名人らが参加するゴルフ大会でトランプ氏と知り合った。その場で食事に誘われ、ホテルの部屋で性的関係を持った。トランプ氏は当時60歳。テレビ番組の司会者として人気を博し、再婚したメラニア夫人との間に三男が生まれたばかりだった。

 トランプ氏から「ハニーバンチ(いとしい人)」と呼ばれ、その後もたびたび連絡があったが、関係は長続きしなかった。ダニエルズさんは11年、雑誌のインタビューでトランプ氏との不倫について語ったが、コーエン氏が「訴訟を起こす」と出版社を脅したため、記事掲載は見送られた。その数週間後、ダニエルズさんは見知らぬ男から脅迫されたという。

 トランプ氏は大統領選の投票が迫る16年10月、過去のわいせつ発言の音声データが流出し、与野党から批判を浴びた。この直後、ダニエルズさんはコーエン氏から「口止め料」として13万ドルを支払うと提案された。

 ダニエルズさんは18年、CBSテレビのインタビューで不倫関係を公表。トランプ氏は関係を否定しているが、これをきっかけに検察当局による捜査が始まった。

 ダニエルズさんとは別に、トランプ氏と不倫関係にあったとされる元モデルのカレン・マクドゥーガルさんも、大統領選直前に「口止め料」を支払われた。コーエン氏はその後、これらの支払いが選挙資金法で禁止されている「寄付行為」に当たるとして有罪判決を受けた。

 コーエン氏は「口止め料」の支払いがトランプ氏の指示だったと証言。トランプ氏はこの支払いを「弁護士費用」と偽った疑いが持たれている。