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「住職も初めて」生きている人は誰も見たことがない出釈迦寺の秘仏 最初で最後の御開帳始まる【香川】
弘法大師・空海の生誕1250年を記念して、香川県善通寺市にあるゆかりの寺で、公開されていなかった仏像=秘仏の御開帳が始まりました。生きている人は誰も見たことがないという仏像の初めての公開です。

弘法大師空海が仏の道に入ることを決めた我拝師山(がはいしさん)の麓にある四国霊場73番札所、出釈迦寺(しゅっしゃかじ)です。

本堂のある建物に秘仏は安置されていました。

(出釈迦寺 岡田幸恵住職)「中央がご本尊、釈迦如来像です。長年厨子の中に安置されていたので誰も見る機会がなかったという」

(古川豪太記者)「ご住職も?」
(出釈迦寺 岡田幸恵住職)「ないです」

(古川豪太記者)「初めて?」
(出釈迦寺 岡田幸恵住職)「はい。今回御開帳するということで初めて扉をあけてお姿を拝見したという」

いつの時代に作られたのかわからないという、謎に包まれた奥の院の本尊釈迦如来像です。作られたときから秘仏となり、今生きている人は誰も見たことがないという貴重な仏像の初めての御開帳。

それだけではありません。ともに公開されたのがもう一つの秘仏、弘法大師像です。

(古川豪太記者)「お大師様の像の足元にある台座、こちらにはこのような文章が書いてあります。1600年代後半に住職を務めていた宗善たちにより作られたということが書いてあります。それ以来一切公開されていなかったということです」

どこか若々しさもあるものの、厳しい眼差しが、仏の道を進む強い意思を感じさせる弘法大師像。作られてから300年以上たって初めて人の目に触れました。

(毎月出釈迦寺を訪れる人)「やさしい感じがすごく出ていますので、あらたかなあたたかい感じをすごく受けますね」

お遍路さんだけでなく、地元の人も訪れる出釈迦寺。長年誰も見ることができなかった秘仏を目にすることで、寺の歴史を感じて欲しいといいます。

(出釈迦寺 岡田幸恵住職)「お大師様誕生1250年の記念の年ですし、弘法大師のこととかお寺のこととか少しでも興味をもって、お寺参りもしてみようかなと思っていただけたらうれしい」

(古川豪太記者)「次また見ることは?」
(出釈迦寺 岡田幸恵住職)「予定にないので今年限りです」

御開帳は春は5月末までで、秋にも公開されますが、それ以降は目にすることはできなくなります。弘法大師が生まれて1250年、四国遍路の歴史を感じさせる出釈迦寺の秘仏です。

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