ペンギンの糞は地球を救う可能性があるという。同種の生息数の減少により、二酸化炭素を吸収し、地球温暖化を防ぐ海の能力が制限されていると科学者らが危惧している。

水の中、もしくは近くで排便をするヒゲペンギンは、海の鉄含有量の調整という大役を担っているものの、1980年代から生息数が半分に減少、地球が危機に晒されているという。

スペインのインスティテュート・オブ・マリン・サイエンス・オブ・アンダルシアの研究者らはこう説明する。「これらの海鳥は、南極海の鉄分の転流に貢献しています。ヒゲペンギンの糞の堆積物、他のペンギン種のものも可能性は高いですが、鉄の循環において重要な役割を果たしているのです。ペンギンの生息数の減少はこの状況を更に悪化させる恐れがあります」

一方英サウサンプトン大学のマーク・ムーア教授によると、ペンギンが海に糞を注ぐことは貯蔵の役割を果たしているそうで、鉄の不足したエリアで、大量の二酸化炭素を吸収できる新たなプランクトンの成長に一役を買っているという。

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