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襲撃された銀行ATMを調べる警察(2023年3月15日、ドイツ)。
Courtesy of Achim Blazy/Handout via REUTERS

銀行カードよりも現金を使うことを好む人が多いドイツには、現金自動預払機(ATM)がたくさんある。
そのため、強盗は現金を盗もうとATMを爆破している。
連邦内務省によると、2022年にはドイツ国内で496台のATMが爆破されたという。
犯罪の波が押し寄せるドイツでは、ATMの爆破が見慣れた光景になりつつあるとロイターが報じた。

デュッセルドルフに近いラーティンゲンの町では、3月の同じ日にATMの爆破が2件相次いだ。サンタンデール銀行のATMとドイツ銀行のATMがそれぞれ被害にあったという。

ただ、これはラーティンゲンに限った話ではない。連邦内務省によると、2022年にはドイツ国内で496台のATMが爆破されたと現地メディア『Capital』は報じている。

ドイツでは現金が最も頻繁に使われる支払い手段で、多くのドイツ人は銀行カードよりも現金の利用を好む。ロイターによると、ドイツ国内には約5万3000台のATMがあって、強盗団がドイツを狙うのはこれが理由だと捜査当局は見ている。多くの場所で速度制限のないドイツの高速道路アウトバーンの影響もあるという。

ロイターによると、捜査当局は一連の爆破事件 —— ATMから現金を盗み、オランダ国境に向けて猛スピードで走り去る —— の裏にはオランダの犯罪組織がいる可能性が高いと考えている。

そのため、こうした爆破事件の多くはドイツ北西部で起きている。ノルトライン=ヴェストファーレン州では今年に入ってから47件の事件が起きているとロイターは報じた。

ドイツ連邦銀行(中央銀行)の2021年の調査によると、ドイツの人々は商品やサービスの支払いの58%に紙幣や硬貨を使用している。

アメリカとは対照的だ。ピュー・リサーチ・センターによると、アメリカでは自身の支払いの大半または全てに現金を使用する人は14%しかいない。

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