(しずおか県)

吉田町の4人死亡倉庫火災 メーカー「社員の責任はおかしい」

https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20230429/3030020030.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いのでご注意を

3年前、吉田町にある日用品メーカーの工場を兼ねた倉庫が全焼し消防隊員ら4人が死亡した火災で、
警察が社員2人を書類送検したことについて、メーカー側が29日、会見を開き、
「事故は消防の管理下におかれてから起きていて、社員の責任にされるのはおかしい」と抗議しました。

3年前の2020年7月、吉田町にある日用品メーカー「レック」の工場を兼ねた2階建ての倉庫が全焼し、
火元の確認のために中に入った静岡市消防局吉田消防署の消防隊員3人と牧之原警察署の警察官のあわせて4人が死亡しました。
警察は、出火の原因について当時、工場で製造していた洗剤から火が出たとした上で、洗剤に含まれる
「過炭酸ナトリウム」が火災の熱で化学反応を起こし爆発的に燃え広がったと結論づけ、製造責任者と
工場長だった社員2人を業務上失火と業務上過失致死傷の疑いで28日に書類送検しました。

これを受けて29日、「レック」の青木光男会長などが静岡市で会見を開きました。
この中で青木会長は「今回の事故は現場が消防の管理下におかれてから起きたものだ。
なぜ建物の中に消防士が入ることを許したのかがわからず、社員の責任にされるのはおかしい」
と述べ、書類送検に対して抗議しました。

爆発的に燃え広がった原因をめぐり、メーカーが設置した事故調査委員会は、工場と倉庫を隔てる防火シャッターが開かれて
新鮮な酸素が入り込んだ可能性が高いという見解を示しているのに対し、
警察は捜査の結果、「防火シャッターは開放されていない」として否定しています。

これについてメーカー側は会見で、爆発の前に社員が消防隊員から防火シャッターを開けるよう指示されていたとして、
消火活動中にシャッターが開けられた可能性があるという見方を示しました。

04/29 18:35