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「サイコー!」。白井産の梨「幸水」に舌鼓を打つ韓国羅州市から訪れた約30人の視察団=白井市で

 国内有数の梨産地、千葉県白井市の栽培を参考にしようと、韓国羅州(ナジュ)市の園芸組合員ら約三十人の視察団が二十四日、白井市を訪れた。この日、東京市場への出荷が始まった「幸水」を味わい、市内の生産者と意見を交わした。

 本格的な韓国の視察団が同市を訪れるのは初めて。二〇二〇年の農林水産省の調査で、市内の梨農家は百七十九戸、栽培面積は約二百三十四ヘクタールで県内トップ。羅州市側が梨栽培が盛んな地域を調べ、白井が最適と判断したという。

 羅州市は韓国全羅南道の中西部に位置し、古くから梨栽培が盛ん。視察団は成田空港から早速、市内の梨農家に向かった。梨生産者でつくる同市梨業組合の秋本享志組合長は「今年は平年並みの出来。丹精した安心、安全な梨を味わって、有意義な視察にしてほしい」と歓迎した。

 視察団のメンバーは「おいしい」と笑顔を見せる一方、梨生産者を囲んで農薬の使い方、季節の平均気温、品種の選び方などについて熱心に聞いた。果樹棚を防災網ですっぽり覆う栽培方法には興味津々の様子で、「袋がけはしないのか」と盛んに質問していた。

 羅州園芸組合のイ・ドンヒ組合長は「韓国ではきれいな果樹の色が重視されるが、日本のように糖度を目指すのもいい。一緒においしい東洋梨をつくっていきたい」と話した。

 視察団は選果場を見学後、同市役所でしろいの梨の特徴について説明を受けた。(林容史)

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