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ビッグモーターに関する新たな疑惑についてです。中古車を販売する際、客のローンの審査が通りやすくなるよう社員が客の年収を書き換えるなど、不正が横行していた可能性がJNNの取材で浮上しました。

ビッグモーター新疑惑 ローン審査で「年収書き換え」証言
「死刑死刑死刑、姫路姫路姫路…」

「死刑」の文字が異様に並ぶメッセージ。これはビッグモーターの兼重宏一前副社長が部下に送ったとされるものです。

“いびつな企業風土”と指摘された過酷なノルマや人事を背景として、問題が次々と明るみに出ているビッグモーター。新たにローンに関する不正疑惑が浮上しました。

ビッグモーター元店長
「1日の売上げ台数は本部から指示されるので、上からの圧力はすごくあったなと。何としてもローンを通したいので」

こう語るのは、かつてビッグモーターで店長をつとめた男性です。

ビッグモーター元店長
「ローンの審査の段階で年収が低いお客さんに対しては、年収を“かさ増し”してローンを通りやすく、こっちで書き直したり入力したりはざらにあった。(Q.客に説明は?)説明したり、しなかったりですね。『ローンが通れば車買うよ』という状況に持っていけているので」

客が自動車を買う際、ローン審査を通りやすくするために申請書類の書き換えが横行していたと証言。中にはローン会社に指摘されたケースもあったといいます。

ビッグモーター元店長
「クレジット会社で『何かおかしいな』と思って、『注文書を見せてくれ』と言って注文書を見られると、実際店舗で正式に預かっている注文書と内容が違うので、クレジット会社の調査が入って取り消しという事例も中にはある」

別の元社員も…

ビッグモーター元社員
「ローンを通すために、お客さんの勤続年数を嘘偽りを書いて審査出してみたり」

ビッグモーターのホームページには、ローンについてこう書かれています。

「勤続年数、年収なども審査に重要な情報なので、ミスがないように記載しましょう。もちろん、審査を有利に進めようとして虚偽の情報を記載してはいけません」

さらに、男性が勤めていた店舗では、前の車の残債がある客が新しい車に買い替える際のローンでも不正が行われていたと話します。客の残債金を少なく偽り、新しく買う車の代金は水増しするなどうその金額を審査の書類に記入して、本来ローンを組めない客が、ローンを組んで車を買えるようにしていたということです。

ビッグモーター元社員
「当時の店長の指示で、『こういうふうにやったらできるんじゃない』という指示でやっていました、全営業マン」

JNNがこれらの疑惑についてビッグモーターに問い合わせたところ、「当社として、そのような事案は把握しておりません」と回答しています。

金融庁 損保ジャパンを重点調査 37人の出向者を送るなど親密な関係
一方、金融庁は、ビッグモーターと損保7社に対し、保険をめぐる取引の実態などを報告するよう命令を出しましたが、鈴木大臣は8月1日、ビッグモーターに37人の出向者を送るなど関係が親密だった損保ジャパンについて、事実関係を重点的に調べる考えを明らかにしました。 

鈴木俊一 金融担当大臣 
「損保ジャパンについては、さらに別の観点からの調査もしたいと思っている」

出向者の役割や一旦取りやめていたビッグモーターとの取引を再開した経緯などについて調べる方針です。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/637991