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共産党の志位和夫委員長

 共産党の志位和夫委員長は10日、国政選挙で野党共闘を仲介してきた「市民連合」メンバーの中野晃一・上智大教授らと国会内で懇談した。中野氏が次期衆院選に向け候補者調整をリードするよう求めたのに対し、志位氏は選挙協力を巡る立憲民主党の泉健太代表の発言がネックになっているとの認識を示した。

 市民連合は2015年、安全保障関連法に反対する憲法学者や学生らが結成。主要野党と政策合意を結ぶ形で野党候補の一本化を後押ししてきた。

 中野氏は懇談で「衆院選で野党共闘を実現し、有権者に選択肢を提示してほしい。そうしなければ、まともな野党が存在しない翼賛的な体制になってしまう」と指摘。志位氏は「要請の趣旨は全面的に賛同する」としつつ、「(泉氏から)選挙協力をやろうという意思が表明されるなら、かたくなな態度を取るつもりはない」と語った。泉氏は7月の記者会見で「我々は選挙協力についてはやっていない。候補者調整については(党内で)話をしている」と述べていた。【中村紬葵】

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