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青木理氏

 TBS系「サンデーモーニング」(日曜・午前8時)は10日、ジャニーズ事務所の創業者で元社長のジャニー喜多川氏(2019年死去)による性加害問題で、同事務所が7日に都内で会見を行い、社長を務めていた藤島ジュリー景子氏が性加害を認め、謝罪したことを報じた。

 ジュリー氏は5日付で社長を辞任。代表取締役にとどまり、被害者への補償に当たる。後任社長には所属タレントの東山紀之が就任し、年内で芸能活動から引退する。東山はジャニー氏による性加害を「人類史上最も愚かな事件。鬼畜の所業」と非難した。

 コメンテーターでジャーナリストの青木理氏は今回の会見に「ものすごい有名なタレントさんですけど、経営経験のない東山さんを据えて果たして難しいかじ取りができるのかっていう問題。むしろ100パーセント株主であるジュリー景子さんのかいらいみたいになってしまうんじゃないのかっていう疑念がぬぐえないっていうのでいうと今回の対応でいいのか」と指摘した。

 さらに「我々が考えないといけないのは、会見で井ノ原(快彦)さんが『(性加害の)ウワサは聞いていた。でも得体の知れない触れてはいけない空気があった』。それはおそらくご本人の率直な感想だと思うんですけれども、その触れてはいけない、得体の知れない空気みたいなものに我々メディアも完全に飲まれていたんじゃないですかっていうことです」と指摘した。

 続けて「これって、こと芸能報道とかジャニーズ事務所だけの問題なんでしょうか?」とし「例えばかつての一強政権下でいろんなキャスターの方がやめた。そういうのも忖度とか萎縮みたいなものと無縁ではなかったんじゃないでしょうかっていう問題もあると思う」と指摘した。

 さらに「毎年発表されている報道の自由度ランキングで日本は70位になっている」とし「その選評を見てみると『日本のジャーナリストはおおむね安全な取材環境を享受している。しかし自主規制で報道の自由度ランキングを下げているんじゃないですか』という下りがあるんです」とし「芸能だけじゃなくて政治に対して、ありとあらゆる権力とか権威に対して我々、きちんとファイティングポーズを取っていますか?というところが問われるのでこの問題、悪いのはジャニーズ事務所でありジャニー喜多川さんなんですけど、我々、メディア全体をもう1度、見つめ直す機会にしないといけないなと僕は思っています」と指摘していた。

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