4月の県議会議員選挙で、元富山市議会議員で日本維新の会の上野蛍さんが、選対本部長を務めていた党の公認候補に対し現金を要求し、45万円を受け取っていたことがわかりました。上野さんは、取材に対し「後日説明の場を設ける」としています。

 関係者によりますと、日本維新の会の上野蛍さんは、2023年4月の県議選に出馬し、次点で落選した公認候補の男性に対し、複数回にわたり金銭を要求し、現金合わせて45万円を受け取っていました。上野さんは県議選で、この候補の選挙対策本部長を務めていました。

 県内組織「富山維新の会」の聞き取りに対し上野さんは「自分の労務費として受け取った」などとして、現金の要求と受け取りを認めたということです。また、現金については選挙後の2023年6月に男性に返却したということです。

 選挙では手話通訳者などの例外を除き、運動員は無報酬が原則で、有権者に直接働きかける人への報酬は、公職選挙法違反にあたる可能性があります。上野さんを巡っては、自身が出馬した2023年の参院選で、公職選挙法で禁じられている複数の選挙事務所を設けた疑いが指摘されています。

 また、上野さんを巡って新たな事実も明らかになりました。

 富山維新の会の代表である柴田巧参議院議員が代表を務める政治団体「巧友会」は2021年、上野さんが代表と会計責任者を務める政治団体「蛍の後援会」に10万円を寄付しています。しかし、「蛍の後援会」の政治資金収支報告書には、柴田議員から受けた寄付10万円が記載されていませんでした。

 政治資金規正法では、年間5万円を超える寄付はすべて、個人や企業の名前と住所とともに収支報告書に記載するよう義務付けています。上野さんはKNBの取材に対し、現金の受け取りについては「後日、説明の場を設ける」とし、寄付の不記載については「確認して回答する」と答えました。


9/11(月) 19:04配信   北日本放送
https://news.yahoo.co.jp/articles/424c97357879c32aa0bdba669a8e60633dc25687