関東での勢力拡大を目指す日本維新の会が、関東圏の首長選で初めて公認候補を擁立した茨城県牛久市長選は10日、投開票され、自民、公明両党が推薦した元自民党県議の沼田和利氏(46)が、初当選した。

 維新公認の翻訳業、坂野美紗子氏(42)、元経産省職員の横田清泰氏(53)、元県立高職員の赤須理世自氏(61)の新人3人は、及ばなかった。

 市長を2期務めた現職が引退を表明し、任期満了に伴う選挙。自民は、県連が沼田氏を推薦する一方、地元の牛久支部が沼田、横田療氏を推薦する保守分裂選挙となった。そんな中、沼田氏は、元県議の知名度や経験を生かしながら、石破茂元幹事長ら自民党の国会議員らの応援も受けて支持拡大に務め、横田氏とのデッドヒートを制した。

 一方、維新は複数の国会議員が告示前から坂野氏の応援に入るなど、関東圏での初の公認市長誕生に向けて、党を挙げた支援体制を敷いた。大阪府の吉村洋文知事が応援メッセージを出し、選挙戦最終日には、馬場伸幸代表が応援に入り支持を訴えたが届かなかった。

 維新は、昨年12月の茨城県議選牛久市選挙区(定数2)で、新人の長田麻美氏がトップ当選を果たし、7選を目指した自民現職が落選している。維新は今回の市長選で、県議選に続く躍進を目指したが及ばず、党勢拡大に課題を残した。

 投票率は40・99%で、前回の37・79%を3・2ポイント上回った。


9/11(月) 5:00配信   日刊スポーツ
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