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島根県飯南町にある来島ダムで、体長1.1メートル、重さ2.9キロの巨大ウナギが捕獲されました。ニホンウナギだった場合は国内最大級の可能性もありますが、海から遡上したものでなく、ダム周辺で育ってきた、まさに「ダム湖の主」の可能性があることが分かりました。

この巨大ウナギは7日午後8時半ごろ、島根県飯南町にある来島ダムで、神戸川漁業協同組合組合員の藤川佳成さんが釣り上げました。

魚がかかったかと思ったら突然、強烈な引きに変わり、「巨大なコイか大ナマズか」と思ったそうです。

10分ほどの格闘を経て、なんとか釣り上げました。

この巨大ウナギ、今は島根大学生物資源科学部の高原輝彦准教授の研究室にいます。DNA鑑定をして、二ホンウナギかどうか調べるとのこと。

入江直樹 記者
「巨大ウナギはこちらの水槽にいます。通常のウナギと比べると、丸太と鉛筆ぐらいの差がありますね」

長さはもちろん、驚くべきはその太さです。割と立派なサイズの通常のウナギと比べても、サイズ感が全く違います。
悠然とした顔も、確かに大ナマズと間違えたのもうなずけます。

ところで島根県では、2021年にも、中海(松江市)で、体長1メートル以上、体重およそ2.7キロの、湖の主とも言える巨大ウナギが捕獲されました。

こちらも高原准教授のもとでDNA鑑定され、ニホンウナギと判明。国内最大級の発見でしたが、今回のウナギはそれよりもさらに巨大です。

なぜ島根で巨大ウナギが次々と発見されるのでしょうか。

島根大学生物資源科学部 高原輝彦 准教授
「こういった大きなウナギが育つ十分なエサ環境や住みやすい環境というのは、おそらく間違いないと思います。例えば、ウナギだと隠れ家が十分にあったり、そこで育つためのエサがたくさんいる。そういった環境だと思います」

今回見つかった巨大ウナギ、ダム湖の中で釣り上げられたということで、高原准教授は、放流されたウナギが長年住み着いて主となった可能性を指摘します。

島根大学生物資源科学部 高原輝彦 准教授
「海からのぼってきたウナギという可能性は、ダムがあったりするので、なかなかウナギにとって厳しい環境に思えます。
一方で、ダムに放流していた小さなウナギが育って、閉じ込められた環境ですけど、育ちやすい環境が満たされていたために、大きく育つことができたんじゃないかと考えています」

漁協ではウナギをダム湖に放流しているということで、そのまま成長した可能性もやはりありそうです。

ところで、2021年前に松江市で捕獲された国内最大級の二ホンウナギは、残念ながら去年の年末に死んでしまったそうです。

2代目の巨大ウナギは、DNA鑑定をしたあと、展示などをしながら研究対象として活躍してもらえればということです。

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