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日本イコモス国内委員会の石川幹子理事(右から3人目)と明治神宮外苑を視察する立憲民主党の国会議員や都議ら=20日

 東京・明治神宮外苑の再開発事業を巡り、シンボルのイチョウ並木への悪影響や樹木伐採に対する懸念の声が相次いでいる問題で、立憲民主党の国会議員や都議らが20日、現地を視察した。事業見直しを訴える日本イコモス国内委員会の石川幹子理事が同行し、「文化的な遺産として守っていくべきだ」と訴えた。(三宅千智、森本智之)

 参加したのは参院東京選挙区選出の蓮舫議員や都議、区議ら約30人で、146本のイチョウ並木などを見て歩いた。昨秋にイチョウの生育状況を調査した石川理事は「一部はダメージが深刻で、弱っている木もある」と説明。蓮舫議員は「国家としてこうした景観を守らなければ。国会でも取り上げたい」と語った。

 共産党都議団はこの日午後、再開発事業者の一つである日本スポーツ振興センター(JSC)とJSCを所管する盛山正仁文部科学相に対し、再開発事業に含まれる秩父宮ラグビー場の移転や新規建設を中止するよう求める申し入れ書を提出した。対応したJSCの担当者は「事業者、関係者で共有したい」と述べた。

◆超党派議連「ヘリテージ・アラートは大きい」
 また、明治神宮外苑地区の再開発の見直しを求める超党派の国会議員連盟は20日、国会内で集会を開いた。発起人代表で自民党の船田元衆院議員は「イコモスから(緊急要請の)ヘリテージ・アラートが出されたのは大きい。何としても阻止したい」と決意を述べた。当面、議連として衆参両院での閉会中審査を求めていく。

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