中国の地下鉄の車内ルールがSNS上で大きな注目を集めている。

きっかけになったのは行政書士のおかざきくんさん(@ayayasu)が紹介した「南京地下鉄でペットボトルのお茶を飲んでたら制服二人組が現れて『我々は執法人員です。南京地下鉄では車内での飲食が禁じられています。有効な身分証を提示してください』と機械的に言われて日本旅券を出したら『マジか、公民じゃないぞ……』と困惑され、『わいどないなんの?!』と焦った」というエピソード。

中国地下鉄の車内ルールをご存じですか?

中国の地下鉄では2020年4月から、車内での飲食を「野蛮な行為」として禁止。おかざきくんさんは違反切符を出す機械が中国公民の二代身分証にしか対応していなかったため、注意だけで済んだということだが、本来なら罰金を支払わなくてはならなかったのだ。

中国を訪れた日本人がついつい犯してしまいそうなこの車内ルール…SNSユーザー達からは

「日本では『中国人は大声で喋るから非常識』と言うように、中国では『日本人はどこでもお茶を飲むから非常識』と言われてるのかもしれない」
「中華圏はどこでも電車内飲食は法令違反だからねしょうがない」
「最近、中国人観光客の電車マナーが良くなってるの、本国でこういうことやってるからなのか」
「国が変わるとこういうの困りますよね シンガポールはチューインガム禁止とか。」
「ディストピアテーマの創作sci-fiに使いたいワンシーン」

など数々の驚きの声が寄せられている。

投稿者に聞いた
おかざきくんさんに話を聞いた。

ーーおかざきくんさんを注意したのは鉄道警察ですか?

おかざきくん:鉄道警察ではなく、日本でいう路上駐車取り締まりスタッフみたいな人です。

ーー声をかけてきた係員の様子は。

おかざきくん:SF映画に出てくるような管理社会の象徴でしたね。違反切符の端末が外国人に対応していないから罰金払わないでよくなったのは、コメディでしたが。突然制服の若い男性二人組が目の前に立ちはだかったので驚き、立て板に水で読み上げるようにスラスラと口上を述べられたので二度驚きました。

この手のやり取りの一言目は「おい、車内飲食禁止や、身分証」みたいなイメージだったので、逆に丁寧で機械的な口調が怖いなと思っているところに「マジか、この人『公民』じゃないぞ」と、法令用語が飛び出したので、「『公民』じゃないと何か起きるの?!」と、顔色が変わりました。私は昔中国に住んでいたこともあるのですが、車内飲食禁止はこのとき初めて知りました。どうやら数年前から禁止になっているようです。

ーー日中の車内ルールの違いについて。

おかざきくん:昔の中国の地下鉄は、車内でカップ麺を食べている猛者もいて度肝を抜かれたものですが、最近では飲食のほかにも地下鉄車内での携帯電話の通話も禁止され、「通話はひかえるよう」と要請するだけの日本より厳しいかもしれませんね。罰金徴収員が巡回しているのには驚きました。

ーー中国の交通機関をめぐるエピソードは他にも?

おかざきくん:同じく南京でバスに乗るとき、前乗り先払いなので運賃一律2元を5元紙幣で支払おうとしたら、「お釣りはない」と言われ、じゃあどうするのかと聞いたら「くずしてくれる人を探せ」と。「マジかよ」と思いましたが、仕方がないので、半ばヤケクソで「1元硬貨5枚持ってませんかあ」と、野球場のビール売りみたいに繰り返し叫びながら車内を歩き回っていたら、ロングの黒髪でサングラスをかけたスリムなお姉さんが、黙って交通カードで私の分を払ってくれました。カッコよかったです。