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 一気に暖かくなった日本だが、今シーズンの冬は暖冬と当初騒がれながらも突発的な大雪に見舞われることがあった。今年1月には名神高速で大雪のため立ち往生があったことも記憶に新しい。そんなシチュエーションで役立つアイテム「SNOWKEL(スノーケル)」がマフラーメーカーのFUJITSUBOから今年1月に登場した。来シーズンの大雪に備えてクルマに1本積んでおきたいアイテムだ。

文:西川昇吾、写真:西川昇吾・藤壺技研工業株式会社

■「SNOWKEL(スノーケル)」ってどんなアイテム?

2023年の東京オートサロンでデモカーのフェアレディZに試作アイテムを装着し、SNSへ投稿したところ反響を呼んだ
 「SNOWKEL(スノーケル)」は大雪の停車時に、車内での一酸化炭素中毒を防いでくれるアイテムだ。煙突のような形状となっていて、これをマフラーのテールエンドに装着することで、雪が積もって車体下部が覆われてしまっても排気が可能となる。こうすることで車内に一酸化炭素を取り込むことを防ぐようになっている。

 大雪時の一酸化炭素中毒というのは、排気ガスが行き場を失って車体下部に留まってしまい、外気導入口から車内に導入してしまうことが主な原因となっている。

 一酸化炭素は無色無臭であるため車内にいても環境の変化に気が付きにくい、気が付いたときにはもう「時すでに遅し」と思っておいた方がいいだろう。

 FUJITSUBOとしてもキッカケは例年取り上げられる大雪が原因による立ち往生時の死亡事故であった。「マフラーメーカーとして何か出来ることはないか…」そう思い「SNOWKEL(スノーケル)」のプロジェクトが立ち上がった。

 まずは2023年の東京オートサロンでデモカーのフェアレディZに試作アイテムを装着し、SNSへ投稿したところ反響を呼んだ。これを受けて市販化へと着手した。

■「多くの人に使いやすい」を拘った
 とはいえ、多くのクルマが投稿されたフェアレディZのように大口径のマフラーを装着している訳ではない。また、「SNOWKEL(スノーケル)」のようなアイテムは多くのクルマに装着されるし、クルマに詳しくない人も装着することが多いから取り付けも簡単にしなければならない。これまでのマフラー作りとは異なる面が必要とされたのだ。

 そこでまずは従業員駐車場に止まっているクルマたちのノーマルマフラーの径を測定してデータを集めた。最初は軽乗用車をターゲットにした径で開発がスタートした。こうして「SNOWKEL(スノーケル)」が誕生した訳だが、取り付けには工具が不要となっていて、ホースバンドの締め付け部分も分かりやすく締め付けやすい。

 転倒防止のベルトもマジックテープで取り付けるため簡単だ。取り付け説明書もあるが装着方法が分かりやすい動画が公開されていて、誰でも簡単に取り付けることが出来る。

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