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「ここ、座ってもいいか?」
「あ、どうぞ」
四人で食事を進めていると、エースの隣の椅子を掴み声をかける者がいた。随分と勇気のある人がいたものだ。
緑色の短髪で、黒縁の眼鏡をかけている。
左頬にはクローバーのメイクが施され

薔薇の葉とよく似た色の瞳がぱあっと輝いた。
「あー、やっぱり  入学式のときの魔力ナシちゃんじゃん!」

おずおずと入り口の一番近くに立っていた少年に話しかける。
紺色のサラサラした髪を持つ涼やかな顔の少年だった。
「エース?……悪いが、まだ名前じゃぴんとこない。どんな奴だ」

二人が振り返るとパッと濃いオレンジ色が目に入る。
鮮やかなテラコッタの髪を持つ少年が立っていた。

「キミたち」
パキパキと氷を踏み潰す音。
「随分と好き放題してくれるね?」
氷塊の間から、赤い髪の少年が優也の前に現れた。