だいたい僕、何かを作るときって絵から入るので。「こういう絵が描きたい!」ってなったら、それに合わせてストーリーを作る感じ。だから、こじつけです。こじつけが上手くいった時は、そのネームは通るし、上手くいかないときは通らないですし。

──描きたい絵に向かって、物語を作っていくっていいですね。

それは「スワン」の時からずっとですね。「この服着せたい」とか、「こういうシーン描きたい」っていうのから、話が決まってく。だいたい偶然なんですよ。話もキャラクターデザインも、偶然生まれたものが一番良かったりする。

──瞬間瞬間のひらめきにかけると。

そういう言い方すると、カッコいいですけどね(笑)。

──七なら、和久井さんが「描きたい」と思った時代に行けちゃいますし。

そうですね。そのために描いてるようなもんです。

──では、あまり先々の展開を細かく考えてあるわけではない?

ですね。大まかなものは考えてますけど、間のストーリーまでは決めてないです。それに、あんまり作りこんじゃうと飽きちゃうんで。

──担当さんとの打ち合わせも少ないんですか?

「スワン」の頃は毎週毎週、講談社に行って、よく打ち合わせしてたんですよ。でも「セキセイ」はファンタジーだし、あんまりしっかり打ち合わせするとガチっとしたネームになっちゃうので、避けるようにしてますね。