【モチ婆 3/3】

登場時のエンデヴァーはあくまでただの障壁役・サブキャラ
そこからメインキャラに昇華する、読者の理解内に収まる存在になるなら「禊」が必要不可欠だったんですよ
何故ならば罪の無自覚さこそが彼のアイデンティティであり「意識が変化する過程」は読者にとって理解できる存在に転じるチャンスだった

しかし轟炎司の心の変化という最も重要なシーンを先生は描かなかった
「罪悪感を全く覚えてなかった筈の男が知らない内に改心している」
彼が本当の所何を考えている人なのか読者にとってわからない状態を作った
(禊である脳無戦の後も炎に対し猜疑心を抱き続けていた非オタク層の意見を実際見かけた)

「登場キャラを観客/読者が理解し物語の魅力を伝える為欠かしてはならない手順とは」を
映画ロッキーを手本に解説していた脚本講座を読んだんですが
それを全て無くした失敗例として載っている解説が「突然改心して轟炎司が何を考えているのか読者にわからなくなった」シーンに酷似していたんですよ

改心する過程を描かれなかったエンデヴァーは「罪悪感が無い筈の狂人が知らない内に真人間になった」様に見える
だからこそ禊になる筈の脳無戦でどんなに炎が勇姿を示しても読者にとっては理解しがたいし
「轟炎司が本当の所何を考えている人なのか読者にとって永遠にわからない状態を作った」んですね

轟炎司をエンデヴァーたらしめている「俺より強い仔を作りNo.1にする」設定が狂気的で本当に大好きなのですが
ヒーローランキング制度=民衆の認知度/人気度の可視化にすぎないと設定・提示してしまった結果
「どうして強ければNo1になれると炎は思ったの?」という疑問が読者から出てきてしまっている

ファンを自称する者たちが白昼堂々他キャラに対しヘイト発言・ヘイト創作をしている地獄のジャンルキャラクター、エンデヴァーにお前もこないか?

家族を傷つける悪役パパ→改心→償いたいと努力してきた父親に「実は悪くなかった」と解釈されかねない意図不明な後付け描写が入り
「〇〇は悪くないよ…??よしよし…??」派のファンが他キャラにヘイトをぶちまけまくっている
ワンステップ上の地獄が見れる僕のヒーローアカデミア、読もう!(無理心中)

ヒロアカ、設定や人物像がグッチャグチャってレベルじゃねえ あらゆるエピソードや作中キャラクターが産まれ損なってまともに形を成していない
(作品を愛好している人間の発言)

ヒロアカの完成度の高い序盤の美しさを後付けでガンガン破壊していく爽快さすら感じる有り様に早く止まってください…と祈るしかない 
部屋の片隅で埃と雨水を啜りながら

連載完遂後も年単位で作品のこと啜り倒す予定ですが解剖するのか、これを…とずっと絶句に明け暮れている