選手とメディアの関係性 某大手新聞記者に「ちゃんと仕事してます?」と自ら絡みにいった【岡崎朋美のすべらないい話】 7/29(金) 9:06配信 日刊ゲンダイDIGITAL
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【岡崎朋美のすべらないい話】#35

 フィギュアスケートの羽生結弦選手が現役引退を発表した。その一報が流れたのは、本人からの「発表」ではなく「報道」だった。

 メディアが毎日スクープを取ろうと取材に明け暮れているのは理解しているが、この報道で、批判が出たのも事実だ。

 私は現役の頃、自分のニュースや記事をくまなくチェックするタイプではなかった。気になっていたのは、どんな写真が使われているかということくらい。変な顔の写真だったら嫌なので(笑)。

 私はおかげさまで、いわゆる「おかしな記事」が出たことはなかった。ただ、(橋本)聖子さんは違った。今でも日本では珍しいが、聖子さんはスピードスケートと自転車競技との二刀流選手。「日本国内では強くても、海外では通用しない」「二足のわらじでどちらも中途半端だ」とずいぶん批判された。書いた記者さんに長田監督が「取材はもう受けない」と言っているのも聞いたことがある。

 聖子さんは当時、特定の信頼できる記者さんたち以外とのコミュニケーションは取らず、ストイックに勝負に邁進しているのが印象的だった。私はというと、いつもしゃべりすぎて、監督から「おまえ、いつまでしゃべっているんだよ!」と怒られていた。

 私から記者さんに話しかけることも珍しくなかった。あるとき、練習場で某大手新聞社の記者さんが偉そうに立って何もしていない感じだったので、「ちゃんと仕事してるんですか?」と絡みにいった。向こうは驚いただろうが、それで気を許したのか、いつしか「ちゃんと仕事してるんですね」と言うのが挨拶代わりになった。