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【樋口新葉〈下〉】全困難を踏破した北京までの4年間 休養中の今、「その時」を待つ
https://www.nikkansports.com/premium/sports/figure/news/202301100000533.html

浅田真央のサプライズ「真央からのファイトっていう応援だからね」
その扇子の指し示す先は、明らかに自分だった。

2022年11月26日、東京・江戸川区スポーツランド。

樋口は興奮に足をバタバタとさせながら、スポットライトに照らされたそのスケーターからのメッセージを感じ取っていた。

送り主は「カプリース」を舞う、浅田真央だった。

座長を務めていたアイスショー「BEYOND」の最前列で、思いも寄らなかった心遣いが待っていた。

学生生活を楽しむ樋口
「びっくりしました! ショーの後に『あれ、指したのは、もう本当に真央からのファイトっていう応援だからね』と言ってもらって。すごくうれしかったです」

樋口の来場をツアーメンバーが知り、休養中のいまだからこそ、何かを届けたいと腐心してくれていた。迷える心に、1つのきっかけを与えてくれたのは、やはりスケートだった。

「次の4年間頑張ります、とは言えなかった」
9月のロンバルディア杯まで滑ってみて、考える。それが今季の始まりだった。

その先が見えなかった。

大学4年生。同じゼミの仲間は次々に卒業後を決めていた。

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