地方の旧家に行けば、源氏の末裔や、平家の落人の家系の家が今でも多い。
「…そんなにどこもかしこも皇統氏族ばかりのはずは無く、
きっと中世に創作された偽系図であろう」という説を唱える人
(かつて姓氏家系研究の第一人者と言われた太田亮博士など)が
一部にはいたが、一夫多妻の社会の中で、外敵の侵略を受ける
ことなく形成された日本列島の中においては、人口増加のグラフと総合しても、
常に権力者が種の繁栄に有利であり、この社会的選択を2千年以上
続けてきた結果においては、「どこもかしこも権力者の子孫」という
状況となることは統計学的にも正しく、逆に言えば
「被支配者の子孫は数代で断絶して残り難い」のである。

その人口減少の穴埋めは、権力者の子孫の系統で権力闘いから
脱落した系統が担うことになる。かくして、権力者と
被支配者は同系統の祖先を持つ人々と言う集団が構築される。
これが、現在の日本列島のY染色体比率とも見事に合致した
結果となっている要因である。

「CTS」というのは一塩基多型(SNP)の変異の痕跡を
マーキングしたもので、具体的に言えばウェルカム
・ トラスト・サンガー研究所(The Wellcome Trust Sanger Institute)での
クリス・タイラースミス博士(Dr. Chris Tyler-Smith)の命名分類によるSNP群。
(source4: https://isogg.org/tree/index.html)

「IMS-JST」というのは日本の研究機関で発見された枝で、
科学技術振興事業団と東京大学医科学研究所で発見命名されたSNP群。
先に挙げたF13136の「F」は復旦大学で発見命名されたもの。