ドラマ 魔王

成瀬弁護士事務所所長で弁護士である成瀬領は、11年前に弟・英雄を殺害され、加害者の少年は正当防衛による無罪となったという過去を持ち、犯人に対して深い憎悪を抱いていた。

一方、警視庁渋谷東署の刑事課強行犯係刑事で検挙率ナンバー1である芹沢直人は、世の中の悪を憎む、正義感の強い青年。実は彼こそが、領の弟である英雄を刺殺した張本人であった。

そんな直人のもとに、“雨野真実(アマノマコト)”と名乗る謎の差出人から、一枚のタロットカードが赤い封筒とともに送られてくる。

主要人物

成瀬 領(28)演 - 大野智(11年前:河野弘樹)主人公。

弁護士・成瀬弁護士事務所所長。
本名は真中 友雄であり、真中友雄としては1980年(昭和55年)7月1日生。母子家庭に育ち、中卒から大検を経て司法試験に合格したという異例の経歴の持ち主。プライベートが一切不明で謎に包まれている。利益を気にせず社会的弱者の弁護を引き受けたりすることから、マスコミからは弱きを助け強きを挫く“天使の弁護士”と呼ばれている。
しかし本人は、写真を撮られることを嫌い、顔の露出は避けている。物腰は柔らかく、誰に対しても優しい態度で接するが、一方では11年前に弟を殺害され、犯人たちへの復讐に人生のすべてをかける“魔王”としての冷徹な一面も持っている。
弟を殺した直人や直人と繋がりのある人物たちに対して強い憎しみを持っており、雨野 真実(アマノ マコト)と名乗って復讐計画を企てるが、11年前に弟のために証言してくれた、特別な存在であったしおりのことが再会以来次第に気になるようになり、復讐遂行との狭間で苦悩する。
その復讐の最終目的は、直人に自身を殺害させることで今度こそ彼に殺人犯としての裁きを受けさせることであった。
しかし、典良の死や山野の暴走など想定外の悲劇をも巻き起こした復讐の罪深さに苦しんでもいた。取り乱した山野に刺され致命傷を負いながらも目的を果たすために英雄の死んだ廃材置き場で直人と対峙する。