★診療ミスで手足指20本切断 医療法人を提訴

宮城県岩沼市の整形外科クリニックを受診した宮城県南の60代の主婦が両手足の指20本を切断したのは、
医師が病状を正しく認識せず適切な処置が遅れたためだとして、主婦が2日までに、
病院を運営する同市の医療法人に約4400万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
 
訴えによると、主婦は昨年11月、右脚が急に痛み出してクリニックを受診。
医師は確定診断を下さず経過観察とし、主婦を帰宅させた。
主婦は翌朝、激しい動悸(どうき)に襲われ、救急搬送先の別の医療機関が「壊死(えし)性筋膜炎」と診断した。
主婦は次第に指先の血流が悪くなり、1カ月半後に壊死した両手足の指全てを切断した。
 
壊死性筋膜炎は病状の進行が速く、皮下組織の壊死につながる病気で、死亡率も高い。
主婦は右足のかかとがひび割れており、細菌が侵入して発症した可能性がある。
 
主婦側は「症状から壊死性筋膜炎の恐れは十分考えられたのに、クリニックはよく似た別の病気を疑い、
適切な医療機関に転送しなかった。初期診断が適切なら指の切断は防げた」と主張している。
法人側は「訴訟に関するコメントは差し控える」と話している。

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201512/20151203_13024.html