鉄道廃線は地方を孤立させる」赤字ローカル線の存廃議論で欧州から学ぶべきこと オランダの鉄道社員「鉄道インフラは民間ビジネスという考えに違和感」

5/16(木) 10:02配信
47NEWS

 ―赤字ローカル線を巡り、日本では存廃議論が加速しています。移動する権利を基本的人権と位置付けて、政府が積極的に介入する欧州から学べることは多そうですね。

 「廃線は地域を閉ざすことでもあり、最悪の選択です。1960年代、ドイツやイギリスといったヨーロッパの多くの国で、採算の取れない多くの路線が廃止されました。しかし、これは結果的に地方を孤立させることにつながりました。その反省から、今は路線を復活させる流れになっています。コスト面から考えて、廃線にした路線を復活させるのは非常に高くつきます。日本に同じ過ちを犯してほしくはありません」

 人口減少や高齢化の進む人口において、車は解決策になりません。今後、ローカル線の利便性を高めることは可能ですが、採算が取れるようになることは決してありません。だからこそ、政府の介入が必要なのです。鉄道は公共交通、ひいては社会の中枢を担います」