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[ 2021年11月11日 05:30 ]

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初閣議を終え、記念撮影に臨む岸田文雄首相(前列中央)と閣僚ら
Photo By 共同

 第2次岸田内閣は10日夜、皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て発足した。岸田文雄首相(64)は、新型コロナウイルス対応や格差是正を含む経済対策を19日に閣議決定し、2021年度補正予算案と22年度当初予算案の編成作業を加速させる。記者会見で「まずは経済を成長させる」として、成長のための投資と改革を推進すると表明。防衛力強化への意欲も示した。

 第2次内閣は新しい外相に林芳正元文部科学相(60)を起用し、その他の閣僚は再任した。

 首相は国会で首相指名された後、公明党の山口那津男代表と官邸で会談し、連立政権の継続を確認した。来年夏の参院選を見据えて政権運営を軌道に乗せたい考えだ。

 衆院選で自民党は追加公認2人を含め、国会運営を主導できる絶対安定多数(261議席)を確保した。首相は会見で、接戦区が多かったとして「自公連立政権に対する期待と国民からの叱声をいただいた。国民の声に耳を傾けて丁寧で寛容な政治を進めていく」と理解を求めた。

 経済対策を盛り込む数十兆円規模の補正予算については「年内早期に成立させ、一刻も早く国民に届ける」と明言。成長と分配の「令和版所得倍増」を掲げ「成長の果実を国民一人一人に実感してもらう」と強調した。

 防衛力強化を訴え、国家安全保障戦略などの改定に向けた議論を進めるとした。自民党改革や憲法改正についても「重要な課題だ」と言及した。

 第1次岸田内閣は10月4日に発足し、首相は14日に衆院を解散した。第1次内閣の在職日数は38日間で、戦前も含めて史上最短。衆院選を受けた第206特別国会は10日召集され、衆参両院の首相指名選挙で第101代首相に選出された。

 第1次内閣で外相だった茂木敏充氏(66)は、衆院選後に辞任した甘利明自民党幹事長(72)の後任に起用。首相が10日まで外相を兼任した。