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2021/11/20(土) 20:12:20.41ID:NFzbrjjf9毎日新聞 2021/11/20 19:08(最終更新 11/20 19:08) 656文字
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貧困ジャーナリズム賞を受賞した「非正規教員問題を巡る一連の報道」の本紙掲載の1月の一紙面
貧困問題に取り組む一般社団法人「反貧困ネットワーク」(理事長・宇都宮健児弁護士)は20日、「貧困ジャーナリズム大賞2021」を発表した。その中の「貧困ジャーナリズム賞」に、毎日新聞の大久保昂記者(東京社会部)による「非正規教員問題を巡る一連の報道」と、千葉紀和(京都支局、前・東京科学環境部)と上東麻子(デジタル報道センター)両記者による共著「ルポ『命の選別』 誰が弱者を切り捨てるのか?」(文芸春秋)などが選ばれた。
大久保記者は、小中学校で不安定な立場で教壇に立つ非正規の「臨時教員」の実態に迫った。文部科学省の調査では昨年度、臨時教員は全国で4万3900人。学級担任など正規教員と同様の仕事をしているにもかかわらず待遇格差がある臨時教員が増えている悪影響、その背景を報じた。
千葉、上東両記者の共著は、妊婦の不安をあおる新型出生前診断ビジネス、相模原殺傷事件の背後にある障害者福祉の実態などに迫り、「命の選別」が問われる現場を多角的に掘り下げ、現代の優生思想に警鐘を鳴らした。
東京都内での授賞式で、大久保記者は「非正規教員の問題も含め、学校の先生の厳しい勤務環境に多くの人が関心を持ってもらえるとうれしいです」とあいさつした。共著受賞を代表し、上東記者は「事実を積み重ね、差別の構造を明らかにしていきました。不都合な日本の現実に目を向けてもらえればと思います」と述べた。
大賞には、市野凜ディレクターらNHKの取材チームによる「『生理の貧困』に関する一連の報道活動」が選ばれた。【デジタル報道センター】