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2021年12月17日07時51分

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東京都庁




 「うちの職場にはLGBT(性的少数者)なんていない」という発言は、誰かを傷つけているのでは―。東京都は、5年ごとに実施している職員向けのハラスメント(嫌がらせ)意識調査で、今回から新たに性的指向・性自認に関する「SOGI(ソジ)ハラ」などの項目を加えた。本庁や出先機関の常勤・非常勤の職員ら約7万人が対象。


 職員支援課は「現状の課題を把握し、ハラスメントのない職場づくりを目指したい」としており、調査結果を今後の職員研修などに役立てる。
 調査は、インターネット上で無記名式により今月27日まで実施。具体例を挙げ、それぞれのハラスメントに該当すると思うかどうか尋ねた上で、実際に受けたことのある人には、その相手を「直属の上司」「同僚」「部下」などの選択肢から選んでもらう。
 SOGIハラでは「『結婚しないの?』と聞く」「『髪が長いんじゃないか?切っちゃえよ』と髪を切ることを強要する」「宴会の余興で女装もしくは男装して笑いをとる」といった設問を列挙。設問を通じ、理解や啓発を促す狙いもある。
 都は、2001年度からセクハラに関するアンケートを始めた。21年度は庁内に「ハラスメント防止連絡会議」を設置。対策の強化に向け、今回の定期調査では、SOGIハラのほか、妊娠や出産に伴うマタニティーハラスメント、職員間のパワハラの項目も加えた。