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毎日新聞 2022/1/30 18:34(最終更新 1/30 18:34) 有料記事 1434文字




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記者会見に臨む英国のジョンソン首相=ロンドンで2022年1月4日、AP

 緊張が続くウクライナ情勢を巡り、英国は29日、有事に北大西洋条約機構(NATO)に自国兵の増派を検討していると表明した。一方で同じNATO主要国のドイツはウクライナへの兵器供与を拒むなど、対露政策で温度差が露呈している。

 ジョンソン首相は29日の声明で「来週、欧州全域への配備を準備するよう我が軍に命じた」と発表。ウクライナへの圧力を弱めないロシアに対し、軍事的に対抗する姿勢を鮮明にした。

 2014年に始まったロシアのウクライナへの軍事介入を受け、警戒を強めたNATOは新たな多国籍部隊をロシアと国境を接するバルト3国(リトアニア、ラトビア、エストニア)とポーランドに配置した。英軍はエストニアに約900人を配置して現地の多国籍部隊を主導するほか、ポーランドにも少数の部隊を配備している。英首相官邸によると、英政府はエストニアへの派遣部隊の倍増なども検討しているという。

 今年に入り、ウクライナ情勢の緊張が高まった後、英国はウクライナに対戦車ミサイルを供与したほか、ウクライナ軍を訓練する部隊も増派している。

 英国が対決姿勢を鮮明にする背景には、…

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