https://mainichi.jp/articles/20220131/k00/00m/010/213000c

毎日新聞 2022/1/31 20:03(最終更新 1/31 20:03) 473文字




https://cdn.mainichi.jp/vol1/2022/01/31/20220131k0000m010214000p/9.jpg
衆院予算委員会に臨む岸田文雄首相(右)と鈴木俊一財務相=国会内で2022年1月26日午前8時56分、竹内幹撮影

 31日の衆院予算委員会で、岸田文雄首相が核兵器廃絶を目指して年内にも地元・広島で開く「国際賢人会議」について、「意味がないとは思っていない」などと机をたたきながら反論する場面があった。

 国際賢人会議は首相が今国会の施政方針演説で表明した肝いりの外交行事で、核兵器保有国と非保有国の双方の政治指導者らが参加して議論する計画だ。日本維新の会の空本誠喜氏が「賢人会議はよいことだが有効性、必要性があるのか疑問だ。実際に核兵器廃絶をいつまでにするのか」とただした。



 これに対し、首相は右手で机をたたきながら、核兵器廃絶に向けた対話の道筋が見えない国際社会の現状を説明。「立場は違うけれど目指す方向は一緒ではないか、という議論ができないかというのが賢人会議の意味だ。いつまでにと具体的に言えるほど核軍縮、不拡散の世界は甘くない」と色をなして訴えた。

 首相の答弁は普段淡々としているが、25日に野党から新型コロナウイルス対策を追及された時も机をたたいて反論し、安倍晋三元首相から「私はああいうのが好き。時には言い返すことが大切だ」と評価された。【田中裕之】