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毎日新聞 2022/2/1 06:00(最終更新 2/1 06:00) 有料記事 1960文字




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上野検車区にある東京メトロ唯一の踏切を通過する銀座線の車両

 「東洋唯一の地下鉄道」をキャッチコピーに現在の東京メトロ銀座線の浅草―上野間が開通したのは戦前の1927年のこと。その車両基地が東京・上野にあることをご存じだろうか。第3回の「東京メトロ裏側探検隊」の舞台は、メトロ最古の車両基地「上野検車区」(東京都台東区)。探検すると、地下鉄なのに踏切があったり、前々回の東京オリンピックが開催された64年に造られたレールが今も使われていたり……。メトロの歴史が次々に飛び出してきた。【北山夏帆】

地下にも広がる車両基地
 上野にある東京メトロの本社ビルから徒歩5分。広報担当者に案内されて、銀座線の車両基地「上野検車区」に到着した。

 検車区入り口の建物の5階に上がると、今回の案内人である統括車両係、箱崎舜大郎さん(29)が待っていた。「まずは、外階段上から検車区をご覧ください」。探検のスタートである。

 高所恐怖症の私は、金属製の階段から恐る恐る眼下の検車区を眺める。銀座線を示す黄色い車両がずらりと並ぶ基地が一望できた。車両の拭き掃除をしている検車区員の姿もある。どの電車もピカピカに光っていた。

 「今見えているのが基地の全てではない…

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