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毎日新聞 2022/2/4 19:45(最終更新 2/4 20:23) 299文字




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2008年北京夏季五輪の開会式で、中国各地の民族衣装を着た子供たちによって運ばれる中国国旗。後に多くが漢民族だったことが判明した=北京・国家体育場で2008年8月8日、梅村直承撮影

 2008年北京夏季オリンピックの開会式は「中華民族100年の夢」とうたわれた。雨雲にロケットを打ち込み、事前に雨を降らせて天候をコントロールする「人工消雨」作戦を実施するなど大々的な舞台となった。

 一方で過剰な演出が物議を醸した。中国国旗がメイン会場に入る際、お下げ髪の9歳の少女が革命歌曲「歌唱祖国」を歌い、話題になった。しかし、その後に「口パク」で、別の少女が歌っていたことが判明した。さらに「中国56民族の代表」として一つの大きな中国国旗を手に登場した56人の子供のほとんどが、漢民族だったことが判明するなど、国家の威信を懸けた華やかな舞台の裏にある影の部分にも注目が集まった。【尾形有菜】